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SLEEPERS

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Posted on Apr 28.2024

さんさんと輝く太陽、目にも鮮やかな青い空と白い雲。身も心も軽やかになる季節の到来です。足元を夏らしく彩るのに欠かせないアイテムがサンダルです。どれにしよう……。夏本番を前に決めかねている方も多いのでは。そんな悩みを解決してくれるビーチサンダルが、今シーズン、ロンハーマンにお目見えします。ブランド名は「SLEEPERS」(スリーパーズ)。夏らしいカラフルな彩りに加えて、黒やベージュのシックな色遣いも。ソールはつま先がスクエアで厚みのバリエーションもあり、カジュアルながらエレガントなルックス。ビーチではもちろん街でも、シームレスに活躍してくれそうです。


夏を目前に登場するノルウェー発のビーチサンダル「SLEEPERS」(スリーパーズ)。環境にやさしい天然ゴム製にこだわりながら、ユニークかつシックなデザインを実現している

日本初上陸のSLEEPERSですが、発祥はノルウェーと聞いたら驚かれるのでは。北欧とビーチサンダルという意外な組み合わせを生み出したのは、ノルウェー出身の二人の若いサーファーでした。2001年、サーファーのTor Marius(トル・マリウス)さんとFrode Grønvold(フロデ・グロンヴォルド)さんは、スリランカにサーフトリップに旅立ちました。インド洋に浮かぶ島国のスリランカは豊かな自然に恵まれた美しい国。当時から世界有数の波が立つことでコアなサーファーには知られていましたが、二人も最高の波に巡り合えました。ですが、それ以上に、後の人生を変える出合いがあったのです。


SLEEPERSの生みの親、Tor Marius(トル・マリウス)さん(左)、Frode Grønvold(フロデ・グロンヴォルド)さん(右)とデザイナーのNina Granerød(ニーナ・グランロド)さん。トルさんとフロデさんは10代から世界中をトリップしてきたサーファー。サーフィンだけでなく、トルさんはスキージャンパーとして活躍、フロデさんはプロスキーヤーとして日本に滞在していたことも

天然ゴムでつくったビーチサンダルです。スリランカはゴムノキの栽培に適した気候と土壌に恵まれ、世界でも有数の天然ゴムの宝庫。天然ゴムのビーチサンダルは二人に大きな驚きを与えました。「僕たちはヴィンテージのバンで世界を旅しながら、毎日のようにビーチサンダルをはいていたんだよ。だけど、店で購入できるビーチサンダルは品質が良くない合成ゴム製ばかり。天然ゴムはとてもやわらかく弾力性があって、とにかくはき心地が最高だった」と、トルさんとフロデさんは当時を振り返ります。二人は友人や家族へのプレゼントにと、たくさんのビーチサンダルをボードケースに詰め込んで持ち帰りました。


「スクエアなつま先は、1960年代から1970年代のモッズファッションからインスピレーション。この時代は、ジオメトリックなデザインや建築デザインがファッションシーンに台頭しました。前衛的で革新的な精神を反映しているのです」とニーナさん

時は流れて16年後、トルさん、フロデさんとデザイナーのニーナさんは、カナリア諸島へサーフトリップに訪れていました。サーフィンを終えて屋外でのディナーを楽しんでいるときに、彼らがずっと心を痛めている話題に。世界の多くの海で目にしてきた環境問題です。「世界でもっとも売れているフットウエアが何か知っていますか。ビーチサンダルなんです。海に存在するマイクロプラスチックの3分の2以上は、合成ゴムと合成繊維に由来しています。もし多くのビーチサンダルを、自然に生分解される天然ゴムに置き変えることができたら、フットウエア業界を革新してサステナビリティを推進できるのです」とニーナさん。


SLEEPERSのサンダルは、すべてスリランカのゴム農園で生産される天然ゴムを使用。ゴムノキのライフサイクルに合わせて原料の樹液が採取される。空気中の二酸化炭素を吸収し、樹齢が高くなり伐採されると木材として広く再利用される

「夢」のような話でしたが、ニーナさんにはアイデアがありました。「私はずっと街でもビーチでもドレスに合わせてはける、コンテンポラリーなデザインのビーチサンダルがほしかったのです。ですが、誰もつくっていなくて、選択肢はなかった。だったら、私たちでつくろうと意気投合したのです。その晩、『The dream(ing) Team』(夢見るチーム)が生まれました。それがSLEEPERSの誕生のきっかけです」

ファッション業界でデザイナーとして活躍していたニーナさんのデザインセンスを、トルさんとフロデさんの思い出の地であるスリランカでカタチに。天然ゴムの原料からリサイクルペーパーを使用したパッケージまで。現地で一貫して生産。ゴム農園や工場で働く人々の労働環境と条件に気を配り、フェアトレードによるエシカルなものづくりを徹底しています。「私たちは、ゴム産業のプランテーション労働者が直面している社会的な不公正を危惧しています。サステナビリティと透明な生産が私たちの基盤なのです」


SLEEPERSの3人は首都オスロをベースにしてクリエイションを行う。街と自然とバランスのいいライフスタイルが、インスピレーションを生み出す

SLEEPERSのビーチサンダルをはいてみてください。滑らかな足触りとやさしいはき心地に驚くはずです。「自然な素材から生まれる天然ゴムは呼吸をしているのです。合成ゴムと異なり、温度や環境の変化に応じて伸縮して、心地よさが生まれるのです。ポリエステルなどの化学繊維とコットンやウールとの違いといっていいでしょう」とニーナさん。3人の夢とこだわりが詰まった一足。海へ、街へ。この夏、その歩みはきっと弾むことでしょう。

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