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06 VMDがつくるRHCらしさ

06 VMDがつくるRHCらしさ

RHC Journal

Posted on Jul 28.2023

RHC ロンハーマンの店舗ディプレイは、VMD(Visual Merchandiser)チームが「RHCらしさとは何か?」を考えながらつくり上げています。お客様がいつ来ても楽しく、ハッピーになれるような空間づくりを心がけているのです。


2023年5月19日(金)〜6月19日(月)に開催されたハービー・フレッチャーのアートイベント。

VMDセクションは店舗ディスプレイだけではなく、これまで写真展やアートイベントも手がけてきました。2023年5月には、ロンハーマン千駄ヶ谷店「R」にてサーフカルチャーのレジェンドでもありアーティストのハービー・フレッチャーのアートイベントを企画開催し、大成功を収めました。

「ニューヨークのガゴシアンギャラリーで開かれたハービー・フレッチャーのエキシビションを見て衝撃を受けました。RHCにとても合いそうなアーティストだと思ったんです。2021年の夏にはじめてロサンゼルスのハービーさんのアトリエを訪ねてハービーさんとコミュニケーションを取りながら、その場で作品をピックアップさせていただき、その後、何度も本人とやり取りをし、一緒に展示プランを考えたりして開催が実現したんです」
ハービー・フレッチャーのアートイベント「TAKE FIVE」を手がけたVMDセクションのスタッフはそう言います。写真展やアートイベントでは作家さんとのコミュニケーションを重ねて形にしていくのです。


左/サーフボードを用いたハービー・フレッチャーのインスタレーション作品。右/「TAKE FIVE」のエントランス。


「RHC10周年のイベントの時は、VMDだけではなく多くのスタッフとの話し合いを重ねて、RHCならではの表現をしたい、RHCってこうだよね、というものを示そうということになりました。RHCの新しい可能性をお客さんにも伝えたいと思ったんです」

6月にRHC ロンハーマンみなとみらい店で行われたRHC 10th Anniversaryのイベントでは、RHCで取り扱うサーフボードを手がけるラミネーション・サンディエゴのクルーをサンディエゴから招いて、店内に造ったシェイプルームでイベント中にサーフボードをシェイプするパフォーマンスを行いました。
そのほかにも、VMDスタッフが写真家の志津野雷さんと共に“RHCらしさ”に出合うカリフォルニアでのロードトリップの様子を収めた写真の展示など、店内各所に“RHCらしさ”を感じられる空間が生まれました。

「10周年のイベントに向けてRHCのエッセンスを詰め込んだZINEを制作したのですが、制作過程で、スタッフにそれぞれが好きなカリフォルニアのスポットについてをヒアリングしたんです。その時に多くのスタッフから出てきたサンタモニカ・ピアのイメージを象徴的に使いたかったんです。それでサンタモニカ・ピアをモチーフにしたエントランスゲートを作ることで別世界に入って行けるような空間づくりを目指しました」

10周年のイベントはVMDチームが中心となり、ショップスタッフをはじめ、多くのスタッフがアイデアを出し合って進めていきました。
「遊園地のようなテーマにしよう、など、VMDだけじゃなくて、自然と皆からアイデアが出てきたんです。大切にしたのは、RHCスタッフの皆も含めて自分達がコンテンツになるようにしようというものでした。遊園地や縁日のような空間を作って、スタッフ皆で声を出してお客様に触れ合い、自分達自身がコンテンツになるっていうのがRHCらしさなのではと考えています」

「自分達がコンテンツになる」というのを私たちはとても大事にしています。お店に来てくださった方に楽しんでいただきたい。私たちがメインで取り扱っているのはファッションではあるのですが、一番大切なのはエンターテインメント性なのかもしれません。そこにRHCらしさがあると信じています。


10周年イベントではRHC ロンハーマンみなとみらい店のカフェスペースにて、ZINE制作のために志津野雷さんが撮り下ろしたカリフォルニアのロードトリップの写真を展示。

「創業者のロン・ハーマンさんが『ロンハーマンはファッションやモノを扱い、売るよね。一方、RHCはなんでもアリだし普遍的でエンドレスだと思うんだよ。恋愛をして、一緒に映画を観て、コーヒーを飲んで、というその全てが表現されるべきブランドだと思うんだ』と仰っていたんですけど、その通りだなと思うんです」

私たちはファッションだけではなく、カルチャー全てを表現しないといけないと考えています。RHCの店舗という空間を使って、それをお伝えするのがVMDの役目なのです。店舗に来てくださったお客様にもいつも楽しんでいただきたい、もっと喜んでいただきたい。そんな想いが伝わればいいなと願っています。


写真は全てRHC 10th Anniversary会場の様子。左上/サンタモニカ・ピアをモチーフにしたエントランス。左下/目指したのはスタッフ自身がコンテンツになるというイメージ。右上/サーフボードをシェイプするライアン・バーチとデリック・ディズニー。右中/サーフボードを吊るした会場演出。右下/ピンボールを設置するなど、レトロエッセンスを取り入れて遊園地のような楽しい空間に。

text:Takuro Watanabe / photo:Rai Shizuno

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